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井口、「自由契約」でメジャー挑戦へ

 井口がついにホークスを去ることになった。
 井口がメジャー挑戦希望の強いことは以前から契約更改の度ごとに本人が公言してきたことであり、それ自体は驚くべき話ではない。むしろ残念だがそのときがくれば、気持ちよく送り出してやりたいとさえ思う気持ちもあった。
 しかし、それが自由契約による放出となったために波紋を広げている。これには問題点あるためだ。
 ひとつは、球界ルールに対するモラルの問題である。これは、チーム選手会でも問題視しているようで、副会長である鳥越と会計の斉藤のコメントを見ても分かるように、球界全体へ波及しかねない問題だ。特に問題なのは、自由契約となった場合、通常ウェーバー公示がされ、パ・リーグ→セ・リーグ→それ以外の順で獲得の優先権が生じる。ところが今回の場合、契約期間の終了する11月末を待って自由契約を公示するためウェーバーとはならず、いきなりFAと同じ状態になるということを考えているそうだ。もしそうであるとするならば、「江川の空白の1日事件」ではないが、ルールの抜け道を利用し、協約の趣旨にもとる姑息な行為と批判を受けることになりそうだ。もっとも、井口にしてみれば、同じ挑戦するなら自ら球団を選びたかった、ということなのだろうがそれならば、本来のルールの趣旨に沿ってFA権を獲得するまでは我慢するべきであると思う。1年でも若いうちに挑戦したいい気持ちはわかるが、現在のFA制度を「悪法もまた法なり」を受入れてその中で最善を尽くすべきで、FA権短縮については、球界改革がようやく始まろうとしている中で、可能性もあるわけだし、選手会を通じて実現していく話であって、それを捻じ曲げるようなことはすべきではないと思う。
 また、昨年の契約更改で井口と高塚被告=強制猥褻事件で起訴=が交わした「覚書」によれば、中内-高塚体制が崩れた場合、自らの処遇は自らに選択権がある、という内容になっていたという。体制云々の話自体も呆れ返る話なのだが、高塚の辞任によって今年の契約の行く末は自動的に井口のフリーハンドになっていたことになる。そのような契約(覚書)が有効なのかどうかということについては、契約自体は球団の顧問弁護士によれば有効らしいが、協約に照らしてどうなのか、いまひとつ良く分からない。なぜなら、野球協約は通常選手にそのような自由契約のフリーハンドは与えられておらず、最終的に選択できるのは、契約書に判を押すか、任意引退するかのどちらかしかないからだ。そのこと自体はちっとも良いこととは思わないし、選手会もこの点については問題視しているようだが、これもまたFAと同じように「悪法も法なり」であって、その趣旨に反することがどうなのか、本来であればパ・リーグ会長なりコミッショナーなりの見解を聞きたいところなのだが、それが根来コミッショナーと小池会長では期待するほうがバカ扱いされそうだ。
 いずれにせよ、去年の小久保の「無償トレード」に続いて、球界モラルに影響を及ぼしながらチームの主力が次々と抜けていく異常事態。こんなことが続くと、高塚は他の主力選手とも奇妙な付加条項契約を締結していたのではないか勘ぐりたくもなる。とくに来季には城島がFAを獲得することになっており、彼が抜けるようなことがあれば、「根本遺産」は彼らの衰えを待つことなく完全に崩壊してしまうことになる。まぁ、開き直った言い方をすれば、いったん身売りして弱小チームからもう一回出直すのもひとつの選択肢ではあるのだが・・・。

ニッカン九州

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