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「南海ホークスがあったころ」を読んでみました

アフィリエイトに入れたからというわけではありませんが(というか自分で注文してみたw)、「南海ホークスがあった頃」を読んでみました。
ページを開けて前書きを読み始めると何やら学術書もどきの堅苦しい書き出しで始まっていたので、これは苦痛な本かもしれない、と思いつつページを進んでいきました。しかしその心配が解けるにはさほどの時間は要しませんでした。厚さにして4センチぐらいの本ですが2日で一気に読み終えてしまいました。

最初は関西における球場の歴史を紐解き甲子園と藤井寺を例にあげ考察を加えています。
まとめるなら郊外に住宅と田園とレクリェーション施設を融合させて、沿線開発を行なって沿線人口を増加させ鉄道収入を上げるための方策であったこと、南海の中モズ球場もそうした文脈の中で生まれたこと、翻って大阪球場は都心のど真ん中に建設された点で斬新であったこと、開場以来南海はもちろん、阪神、松竹、近鉄などが利用し、大変にぎわっていたことなどがかかれていました。

しかし、私がこの本に惹きこまれていった最大の理由は、「ファンの歴史」を書いて残そうとした点にあります。そしてプロ野球における応援の歴史について詳細に、また丁寧に文献を探したことがうかがえます。この点では綱島理友の「ユニフォーム物語」に通ずるところがあり、本書においても綱島氏の文献をかなり参考にしているようです。
野球の応援については明治期の学生野球の応援の流れを汲むところから小旗を振るなどのアイテムが生まれるとともに、バンカラのガラの悪さからたびたびトラブルを起こしていた悪いところも流れを汲んでしまったため、自然発生的な応援をある程度組織化して統制を加えることを大会・リーグの主催者や球場側が考えるようになっていったこと、また一方で社員からなる応援会が組織され阪急のようにブラスバンドを擁したり、近鉄のようにOSKを使ったりといった形で内野の応援「会」が形づくられていたこと、一方で外野の応援「団」は自然発生的に起こったことなどがかかれています。
そしてそれが外野では現在の応援団の何々会、内野では何々会へと続いてきていると紹介されており、現在実在する個別の応援団の源流を知ることができます。

また、このようなタイトルから最初に私が想像したのはただひたすら南海時代への郷愁にふけり、それが高ずるあまりに現在の福岡のファンを悪し様に言っては居ないかと心配したのですが、それは杞憂でした。それどころか、ホークスが大阪から去って苦悶した南海ファンと同じようにプロ野球を失った福岡のファンの苦悶を紹介し、同じ体験を共有しているファン同士として扱っています。この姿勢に私は拍手を送りたいのですが、その理由などを語り始めると、これについてはいろいろと書きたいことがあり、また非常にデリケートな問題も含んでいるため、かなり長くなってしまい、また話が脱線気味になってしまったため、また別の機会に書きたいと思います。
*   *   *
思えば、福岡ではホークスが来る前、西鉄ライオンズに関するいろんな書物が出版され、それは大抵書店の一番目立つ場所に平積みにされていました。また新聞でも同じような連載が載っていたりして西鉄の凄さを子供心に学んでいきました。そしてそれは「ライオンズは応援するが西武(鉄道)は好かん」という態度となって現れていました(本丸が国土計画であることは子供には知る由もなく)。今、この本を手に取ったとき、私はホークスファンとしての学習をあの時と同じようにやり直しているのだと感じます。ホークスファンとなったとき、南海へのリスペクトを深めようという気持ちは一杯にもっていましたが、それを学ぶ機会に接することはあまりありませんでした。インターネットが普及しはじめてからは、ある程度情報が入ってきましたが、やはり活字媒体として目に入ってくる情報というのはネット活字とは違って深く心に残るものです。また幸いにも、現在の私の周りには仲よくさせていただいている南海時代からのファンが何人かいます。そしてその人たちの口から私の耳に入る昔語りもまた、私にとってはいい意味で刺激的であったりします。
とかくネット上で旧ファンと新ファンの確執や論争が起こりがちな中で、福岡のファンはこの本を一度は読んでみて、ホークスファンの歴史をたどってみると、いろいろと違ったものが見えてくると思います。もちろん南海ファンの方はこの本で昔が懐かしく思い出されることでしょう。

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