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「想い」「願い」ここに結晶・・・せず。

3度目の正直か、2度あることは3度あるのか。

初めて追う立場で臨んだ2006年の敗者復活戦は、ホークスにとって、そしてカズミにとってなんとも悲劇的な幕切れで終わってしまった。

肩に爆弾を抱えるカズミ。前の試合での松坂との死闘から明けて中4日。この間隔での登板は6年ぶりだという。「想い」「願い」を叶えるためにきっと壊れてもいいぐらいの気持ちで臨んだに違いない。事実、8回まで2塁を踏ませない完璧なピッチングだった。
だが、相手の八木はシーズン中からホークス打線を手玉に取っている。この日も立ち上がりを除いては付け入る隙がなかった。いい当たりを野手の好捕で救われた場面も何度もあった。それだけでも流れは相手にあるように感じられた。
試合は息詰まる投手戦。完全にホークス打線は第1ステージ初戦以前の状態に嵌りこんでしまった。
それでも、いや、だからこそカズミは絶対に先に得点をやることだけは避けなければならないことは誰よりも分かっていただろう。そしてやってのけた。8回までは。

札幌ドームを包む相手ファンの大声援。並みの選手ならそれだけで押しつぶされてしまいそうなほどだった。しかしカズミはそれをものともせずにただもう一度福岡に戻る、その一心で投げつづけたのだろう。しかし9回、たった1回だけ、張り詰めた心に隙ができたのだろうか。先頭の森本にフォアボールを許してしまった。塁に出してはいけない選手だった。続く田中賢介は当然のように送る。しかも一発で決められてしまった。3番小笠原。
森脇監督代行と内野陣がマウンドに集まった。小笠原敬遠の指示と続くセギノール、稲葉の攻め方への指示だろうか。そして小笠原は当然敬遠。セギノールなら併殺もありうる。結果、セギノール三振。2アウト1・2塁。バッター稲葉。
この日はまだヒットが出ていないが、今シーズン何度もいい場面でいい仕事をしてきた稲葉。怖いバッターだ。

そしてあの場面を迎える・・・。

稲葉の放った打球は、打ち取った当たりだった。打った瞬間、よし、延長だと思われた。だが、飛んだ場所が悪かった。セカンドベース後方の深いところに転がってしまったのだ。外野に抜けようかというところをセカンド仲澤は何とか追いついて獲った。そこへすかさずショート川﨑がベースカバーに入りフォースアウトかと思ったが、ほんの一瞬、間をおいて審判の手は横に大きく広がった。その間、川﨑は体勢を崩しながら審判を見遣った。と、仲澤がバックホームを叫ぶ。川﨑は慌ててホームに送球するが、走者は俊足の森本。間に合わなかった・・・。セーフのコールと同時に力が抜けてホームベース上に大の字になって仰向けになる的場。そしてカズミはマウンドでうずくまる。横ではお構いなしにファイターズ選手・スタッフの喚起の輪が出来上がる。上半身を起した的場は肩を揺らして嗚咽していた。マウンドでうずくまっていたカズミは両外国人に脇を抱えられ、まともに歩くことすらできないような状態でベンチに下がった。ベンチではかつて同じように泣き崩れた吉武が慰めていた。
グランドではヒルマンの胴上げが始まっていた。かつて吉武が泣き崩れたときも、敗者復活戦で敗れたときもそうだったが、城島がいたときその姿を目に焼き付ける城島の姿があった。今年、マリナーズでも目の前で優勝を決められた城島は同じようにその様子を見ていた。
しかし、ホークスは、我々はいったい何度その姿を目に焼き付けなければならないのだろうか。

明日からはもう来季に向かってスタートしなければならない。
やらなければならないことはたくさんある。
若手野手の底上げ、貧打線の解消、大舞台で気負いすぎる主力・・・。

昨夜のこの敗戦、この試練は99年に味わった優勝の喜びがともすると勝ちつづけることによって薄れつつあった我々ファンに試練を与えて優勝することの厳しさを改めて突きつけ、そのことをもって優勝する喜びを再び倍加させるための試練であると思いたい。

そのためにも来年こそは・・・・

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